ランニングをはじめたばかりの人にとって、一番のハードルは「いかにランニングを続けるか」という点につきます。寒い時や暑い時、体調が思わしくない、仕事が多忙、などいろいろな理由が重なって、だんだんと走らなくなってしまう経験は誰しもあるのではないでしょうか?
この記事では年間1,000キロほどのランニングを数年の間、続けている私がランニング継続のために工夫していることやコツを紹介します。
一つでも取り入れていただき、ランニングの習慣化の助けになれば幸いです。
↓2014年の私の走行距離
記事の内容
1.はじめはとにかく無理をしない
これまでランニングの習慣のなかった人が「これから走ろう!」と決意するときは、やる気がかなり高まっている状態だと思いますが、いきなりがんばりすぎるとケガの可能性がありますので注意したほうがよいです。
また、いきなり早いペースで走っても、すぐに息が苦しくなってバテてしまったり、あとで筋肉痛がひどかったり、となると、最初のやる気がいきなり下がってしまいます。
長い距離を走る習慣のない人にとって、長く走るというのは、「苦しさに耐えながらも強い意志を持って走る」というイメージを持たれることが一般的に多いです。
そして、実際に走ってみて、苦しかったりすると、「ああ、やっぱり走るのは苦しいものだ」というネガティブなイメージを自分に刷り込んでしまい、最初はやる気だったものが、トーンダウンしてしまう、ということになってしまいます。
そのため、最初の1ヵ月くらいは、早歩きか、早歩きよりほんの少し早い、というくらいのペースでジョギングすることをオススメします。
ここでのポイントは、走っているときに痛みや息苦しさを感じる手前の、「少し汗ばんで気持ちよい」と感じるくらいのところで走るのをやめる、ほんの少しでもツライと感じたらすぐやめる、ということです。
とくに体重が重めの人は、苦しくならない程度のウォーキングでまず定期的に体を動かすということに慣れるのがよいでしょう。
2.ランニングシューズを専門店で入手する
私が3年前くらいに走り始めたころは、「走るだけなんだから、スニーカーならなんでも良い」と考えていました。
私が履いていたのは、日常で履いていてすでにソールがかなり減ってしまったナイキのカジュアルスニーカーでした。
それでしばらく走っていたのですが、走るのに少し慣れたある日、いままで走ったことのない長距離を走った時に、左膝を痛めてしまいました。(ガソク炎という膝の内側の腱が痛むケガでした。ランナーによくあります)
しばらく走ることができなくなり、その回復の期間に、いろいろ調べながら反省したのは、膝の痛みの原因の一つに、いい加減なシューズを履いていた、という点に気づきました。
それからは、しっかりと自分のレベルにあったシューズを、定期的に新調するようにしています。
初心者の場合、専門のスポーツショップに行って、足のサイズをしっかりと計測してもらい、自分の運動経験なども伝えながら、最適なメーカー、シューズを店員に選んでもらうことをオススメします。
そのときには、ABCマートのようなカジュアルシューズショップではなく(売る靴に詳しくても、ランニングには詳しくない人が多い)、ランニンググッズなどを専門にそろえるスポーツショップに行ってください。
専門ショップであれば、両足のサイズをしっかりと計って、両足のサイズの違いがどのように違うか、(たいてい両足のサイズは微妙に違います)、足の幅が広いほうなのか、狭いほうなのか、足の甲の高さ、土踏まずの高さ、カカトの太さ、などいくつかのポイントから、適切なシューズを選んでくれるはずです。
ヒモの結び方一つによっても、足にまめができたり、できにくかったり、ということもありますので、ヒモの結び方もしっかり確認したほうがよいでしょう。
初心者であれば、クッション性の高い、比較的ソールの厚いシューズを勧められるはずです。
足のサイズ、形状、ランニングのレベルから、いくつかのメーカーのシューズを提案されれば、あとは、試し履きでの自分の感触と、見た目の好みで、判断してよいと思います。
ランニングシューズの価格は、1万円から1万5千円前後が相場です。
ランニングはそれほど道具を必要としないので、他のスポーツに比べれば、お金のかからないスポーツです。
ウェアなどは、はじめのうちは動きやすければ、なんでも良いと思いますが、上記のとおりケガのリスクを考えるとシューズだけは費用をケチらず、しっかりとしたものを用意しましょう。
ちなみにランニングシューズの寿命は、走行距離1,000キロ、または、1年程度と言われています。
1,000キロくらい走ると、ソールの部分がかなり減ってきますし、その距離に満たなくても1年くらい履くとソールがヘタってきます。
そうなると着地が不安定になり、その状態で着地を繰り返すことで、足首や膝、腰などに負担がかかり、痛みやケガにつながってしまいます。
3.少しがんばれば手に届く目標を立てる
上述に紹介した、「はじめは無理をしない」にも重なりますが、あまり自分の中でハードルを高くしすぎないこともランニングを習慣化するには重要です。
ランニングに限りませんが、なにか新しいことを始めようとして、いきなり高いレベルを目指したせいで、うまくいかずにすぐあきらめてしまったということはありませんか?
例えば、いままでランニング未経験の人が、毎日必ず走る、とか、3ヵ月後にフルマラソン完走(運動経験がそれなりで、真剣に練習に打ち込める人ならば可能ですが)、とか、1ヵ月で体重5キロを減らす、などは、いずれも無理ではないものの簡単なことではなく、失敗の可能性が高いです。
目標はゆるく設定しよう
それよりも最初の段階では目標設定は、もっとゆるくしておいて、例えば、最初の1ヵ月は週1回以上はウォーキングかジョギングするという程度の目標でもよいと思います。
小さい目標でもよいので自分なりに達成できた、という実感、ささやかな成功体験をもつことが大切です。
人は小さくとも達成感を感じることで、もっとがんばろう、もう少し続けてみよう、と気持ちになりやすいです。
そして、その小さな達成を繰り返すことで、実力は必ず上がっていき、はじめは到底無理だと思えた、大きな目標にも手が届くようになっていきます。
4.成長や成果を記録する
ランニングは、1人でコツコツ続けるスポーツですので、自分の成長やを目に見えた形で把握するのに工夫が必要です。
ランニングで成長や成果を計る手段として、次のような要素を数字として記録しておいて、あとから見直すことで、「自分なりにがんばったな」「もっと良くしよう」とモチベーション維持に役立ちます。
- 月間の走った距離
- 月間の走った回数
- 走ったペース
- 体重
- 体脂肪率
- (大会に出るようになれば)大会の記録
スマホがあれば、無料のランニングGPSアプリで、走行距離や走行ルート、ペースなどを簡単に記録できて、あとから一覧で確認することもできます。
ダイエット目的なら、体重や体脂肪を毎日計る!
また、ダイエットを目的としている人であれば、体重や体脂肪を記録し、数字がどう変化していくかを確認することをおすすめします。
運動をはじめたばかりのときは、体重も体脂肪も変動はありませんが、ランニングが習慣化できれば、少しづづ数字にもあらわれてきます。
私の場合、ランニングを始める前は、体脂肪が22〜23%くらいでしたが、いまは16〜18%の状態がずっと続いています。
もう少し減らすぞ!という気持ちもありますし、ジョギングをさぼって、せっかく減らした体脂肪が元に戻ったら損だ!という気持ちもあり、ジョギング継続のモチベーションに役立ってます。
↑ 最近は、体重を手書きグラフに書き込んで、やる気を高めてます
5.ブログやSNSで情報発信してみる
自分の成果や成長を記録することができるようになったら、それをブログやSNSで情報発信してみましょう。
ランニングに関して特化して日々の練習や大会の出場記録をアップしている方はたくさんいますが、同じ趣味を持つ人たちとのコミュニケーションができるようになれば、モチベーションが高まります。
ランニング専用のSNSもありますが、走った距離を記録しておけば、きれいなグラフなどで表示してくれたり、簡単な日記もメモしておけば、あとから読み返して役に立ちます。
6.ケガ防止のストレッチやアイシングは入念に
無理をしないで、少しづつランニングが継続できるようになったときに、ちょっとした気のゆるみで、膝や足首を痛めてしまうことがあります。
私の場合、ストレッチは、とくに運動前よりも運動後を入念にやることで、疲労をできるだけ残さないようにしています。
また、ある程度の距離を走ると関節は、熱を持って軽い炎症のような状態になっていますので、できればアイスバック(氷のう)を、膝や足首に当てることをおすすめします。
あるいは、冬場はちょっとつらいですが、関節に水のシャワーをしばらくあてる、ということもよくやっています。
長距離を走った後の体のメンテナンスについてはこちらに書きました。
7.気に入ったウェアやツールを使ってみる
走り始めるには、シューズ以外は、動きやすければなんでも良いと、上に書きました。
ある程度、ランニングが続けられそうだとおもったら、習慣化するための投資だと思って、気に入ったウエアや小物、ツールなどを身につけてみましょう。
きっとやる気アップにつながります。
8.慣れてきたら、練習会や大会に参加してみる
数ヵ月くらいおの期間、定期的なランが続けられてきたら、近くで開催されている練習会か、小さな大会を探してみましょう。
ネット上に、そのような情報サイトはたくさんあります。
小規模なものであれば、数千円程度の費用で参加でき、知らない人たちと特定の目標をもって走ることで、いつもの1人でのラン以外の楽しさを感じることができます。
また、最初は10キロの大会、次はハーフマラソンが完走できた、今度はフルマラソンに挑戦しよう、と少しづつ目標のレベルをあげていけるようになると、日々のランニングも刺激が出てくると思います。
おわりに
以上、ランニング初心者のための、継続のコツのご紹介でした。
はじめのころは、億劫でしかなかったランニングも、少しづつ走れる距離が増えたり、体が軽くなるなどの成果が見えてくると、楽しさも感じられるはずです。
継続できれば必ずなんらかの成果は出ますので、ぜひ楽しんでランニングを習慣にしていただければと思います。